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「そうだな……だいぶ前に百人潰しやったからな……」
今や伝説となっている不良百人潰し。
――まさか本当にやっていたのか?
と俺が恐怖を感じているうちに、男はとんでもない事を要求してきた。
「そうだな。二百人連れて来い。そしたら許してやる」
男の顔は本気だった。
「わ……わかりました……」
断ることの出来ない俺は、そう言うことしかできなかった。
「よし、じゃあ俺は帰る。来る時は奇襲でも正々堂々でもいいぞ。時と場所は選ばねえから」
男は俺に背を向けて歩き出す。
今なら、後ろから攻撃する事も出来ただろう。
しかし、出来なかった。
――やはり恐ろしい人物だ。
俺にあの男は絶対に倒せない。
あの、狂人という男は。
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