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「まず簡単にルールを説明する。柔道のポイントは効果、有効、技あり、一本の四つ。一本をとられたらその場で負け。技ありを二回とられた場合も合わせ技で一本になる。ここまではいいか?」
「オーケー」
「反則は色々あるが、打撃はもちろん反則だ。後は、片方の襟や袖を両手で五秒以上持たない、防御にまわりすぎない、技をかけながら逃げない。こんくらいだな」
「いまいちわからないが……なんとかなるだろ。で、俺の相手は誰だ?」
「お前に誰かが相手しにくると思うか?」
「そうだな」
柔道部員は全員逃げ腰であり、戦う意志はなさそうだ。
「だが、この日の為に準備しといた奴はいる」
柳生は不敵な笑みを砂幻に向けた。
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