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「準備いいんだな」
「当たり前だ。お前にやられてから高所恐怖症になっちまったんだ。復讐ぐらいさせてもらいたいからな」
「やれるもんなら。で、相手は誰だ?」
「その前に、軽く体慣らしとけ。高本!」
「は、はい!」
呼ばれたのは細くて小型な男。
どこからどう見ても弱そうだ。
「まずお前が狂人の相手しろ」
「えぇ!」
「文句あんのか」
「あ……りません……」
先輩の命令には逆らえないのは縦社会の常識だ。
二人は柔道場の中央にある試合場の前に対峙した。
柳生が試合場の中央に入った。
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