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それはもう思いっきり投げた。
さながら、ジャイアントスイングの逆バージョンのようにだ。
三回、四回と回し、最終的に十五回回した後、投げた。
「がふっ!」
「一本か?」
砂幻が柳生にポイントの行方を尋ねる。
「ポイントは……無い」
「何でだよ?」
「相手の背中をつけなきゃポイントにはならない」
高本が、苦しそうに立ち上がった。
「背中つけりゃあいいんだな?」
砂幻の目が怪しく光った。
「砂幻の奴……何やる気だ?」
「はじめっ!」
再度開始の合図。
また二人が組合うと思ったが
「おらぁ!」
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