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そんな調子で学校につき、砂幻が下駄箱を開けると、手紙が入っていた。
「また果たし状か?」
「……違うみてえだ」
砂幻は怪しい笑みを浮かべている。
「二百人、用意できましたっつう報告書だ」
砂幻は手紙を健吾に渡した。
「律儀な子やねぇ」
健吾は手紙の内容を確認した後、興味なさそうにゴミ箱へ放り投げた。
「まぁ俺もこんな早く集めるとは思わなかったけどな」
「何やってんの? 早く行こ?」
渚が二人を待ちきれず、ひょっこり顔を出してきた。
「何? その手紙」
「見るか?」
健吾が渚に手紙を手渡した。
「……またやるの?」
「ごめんな。今日は、一緒に帰れねえ」
砂幻は渚のほっぺたを親指で軽く触れた。
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