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「…あんた、だッ誰!!!?」
あたしは動きを止める様に、その男子に向かって思いっきり叫んだ。
でも超ハズカシイ!噛んじゃったし…。完全に動揺してるって気付かれるッ!
「プッ!俺は、湊陽介。つーか、名前も知らないのに見ててくれてたってことは、もしかして…一目惚れ?」
「……………。」
はぁ…どこまでも自惚れれば気が済むの?もしかしてこの人バカ?!何を言っても無駄…なのかな…。
あたしは『湊くん』の腕の中からスルッと抜けると、落としたしおりと、机の残りのしおりを教卓の上に運びだした。
「おいおい無視かよっ…!」
ヤバい…8時になっちゃう!早く帰らなきゃ。
あたしはそそくさと帰る準備をする。
「帰るの!?送るよ?」
あたしは無視して教室を出た。
湊くんが着いてくるので駆け足で急ぐ。
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