1章:サッカー部の彼。

7/8
前へ
/576ページ
次へ
「…あんた、だッ誰!!!?」 あたしは動きを止める様に、その男子に向かって思いっきり叫んだ。 でも超ハズカシイ!噛んじゃったし…。完全に動揺してるって気付かれるッ! 「プッ!俺は、湊陽介。つーか、名前も知らないのに見ててくれてたってことは、もしかして…一目惚れ?」 「……………。」 はぁ…どこまでも自惚れれば気が済むの?もしかしてこの人バカ?!何を言っても無駄…なのかな…。 あたしは『湊くん』の腕の中からスルッと抜けると、落としたしおりと、机の残りのしおりを教卓の上に運びだした。 「おいおい無視かよっ…!」 ヤバい…8時になっちゃう!早く帰らなきゃ。 あたしはそそくさと帰る準備をする。 「帰るの!?送るよ?」 あたしは無視して教室を出た。 湊くんが着いてくるので駆け足で急ぐ。
/576ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4150人が本棚に入れています
本棚に追加