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店に着いた海斗は、泣き崩れている夏紀の姿を見た。
海斗…「夏紀さん…」
夏紀…「海斗君…」
海斗…「せっかくの可愛い顔がダメになっちゃうよ。」
夏紀…「そうだね…」
海斗は、夏紀のそばに行き夏紀の身体を抱きしめた。夏紀はそれに対して、海斗の背中に手をやり顔を海斗の胸に埋めた。
海斗…「辛い…?」
夏紀…「………うん。」
海斗…「俺…ずっといるから。」
夏紀は、答えない。
海斗…「泣きたい時は…おもいっきり泣けばいい…」
その言葉で我慢していた夏紀の気持ちが開放され海斗に身体を預け泣き続けた。
美姫は、家でくつろいでいると、急にペンダントの鎖が取れて床に落ちた。何か嫌な予感がした美姫は、海斗に電話した。
海斗は、ずっと夏紀の隣にいた。泣き止んだのか、海斗の肩に頭を預けて、その時海斗の携帯が鳴り響いた。海斗は、携帯着信「美姫」となっているのを見て電話を取ろうとした時!
夏紀…「お願い…出ないで…」
泣きながら海斗を抱きしめ、
海斗…「わかった…出ないから。」
電話に出なかった。
美姫は、電話に海斗が出ない事が不安だった。もう一度掛けてみることに。
また海斗の電話が鳴り出した。でも今度も取れなかった。いや…取らなかった。夏紀の涙を見て、取らなかった。
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