トラウマ

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 「我々谷口家は、先祖代々“森泉家”を守って来た………お前にも守るべき人物がいるのだ。」  衛は常々、そう言い聞かされて来た。  「守るべき人物って[?]」  10歳の時、お祖父さまに聞いた事がある。  「ああ、時期が来れば分かる。」  その時は教えて貰えなかったが…………  ある日、お祖父さまに連れられて大きなお屋敷に行った。  「これからお前の守るべき人物に会いに行くぞ[?]」  『守るべき人物………どうせ退屈な奴に決まってる………』
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