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フラミンゴと孔雀の比べっこ
今日はなんだか曇り空
鳩の娘はなんだかつまらなそうな顔をしています。
「どうしたの?なんだかつまらなそうね」
母鳩が少し困った顔しながら、鳩の娘にたずねました。
すると鳩の娘は
「だって雨が降るかもしれないよ?それに曇り空は中途半端で嫌いだよ」
本当につまらなそうな顔するので、母鳩は微笑みながら答えました。
「じゃあ今日はお母さんと一緒じゃなくて良いから、遊びに行っておいで」
母鳩に優しく言われたので、鳩の娘は少しだけ散歩をする事にしました。
「じゃあ・・・行ってきます!お母さんも気を付けてね」
お互いにいってらっしゃいを言いながら、違う方向に飛んでいきます。
「今日はどこに行こうかなぁ」
そんな事を鳩の娘が考えていると、どこからともなく喧嘩をする様な声が聞こえてきました。
鳩の娘はちょっと気になって、そこに行ってみようと方向転回をして降り立ちます。
「私の方が色がキレイだし、スタイルだって良いじゃない!」
「ぼくの方が色が沢山あってキレイだよ!君は足が細すぎなんだよ!」
鳩の娘が見てみると、フラミンゴと孔雀が言い合いをしています。
鳩の娘はいつもは自分にとても優しく接してくれる二人が、こんなに怒っているのを見てビックリしました。
「どうしたの?何があったの?いつもはあんなに優しいのに」
不思議に思って二人に聞きました。
するとフラミンゴが優しい声で鳩の娘に話し始めました。
「ごめんねおチビちゃん、怖がらせてしまったわね。でもね、孔雀くんがあまりにヒドイ事を言うから」
すると孔雀も負けじと、優しい声で鳩の娘に話し掛けます。
「違うんだよおチビちゃん、先に言い出したのはフラミンゴちゃんなんだ」
孔雀もフラミンゴも理由きちんとを言ってくれなかったので、ちゃんと聞こうと喋ろうとしたらまた喧嘩が始まってしまいました。
「なんですって!?」
「何だよ?やるのか?」
慌てて鳩の娘は喋りました。
「何が理由なの?きちんと教えて下さい」
ハッとしてフラミンゴが答えます。
「あー怒らないでおチビちゃん、きちんと理由を話すから」
鳩の娘は怒ってはいないけど、話を聞きたかったので黙っていました。
「いつもはとっても仲良しなんだけどね、初めは些細な事だったの。孔雀くんの羽がキレイだって誉めてたくらいだったんだもの」
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