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夢?
「………………ここは…ドコだ?」
要は見知らぬ場所に居た。
何もない…そこは真っ白な世界どこまでも続く無の空間。
さっきまで感じていた腹部の強烈な痛みすら感じない。傷口も塞がっている
「俺は…死んだのか…?」
「いーや、死んじゃいないいさ」」
声の方向に振り向く。
そこには黒い靄(もや)のようなものが集まっていた。それは徐々に人の形を形成していく。
「よぉ久しぶりだな」黒い靄はどこか嬉しそうな声色で話しかけてくる。
「…お前は誰だ?」
「覚えてないの!?恩知らずな奴だな…まぁいいや、覚ええててなくて当然だもんな~」今度は悲しそうな声を出した。
「答えになってないぞ」
不思議と要は目の前の物体に恐怖を覚える事はなかった。
感じていたのはむしろ懐かしさのようなものだった。
「そうだな…簡単に言えば俺とお前は運命共同体ってとこかな」
「意味が分からららないな」
「分かる必要は無いよ今はまだ…な」どこか思わせぶりな態度を取りながらそう応えた。
「それじゃ、俺が力を貸せるのは今回はここまでだ、また会おうな兄弟」黒い影は手を振りながら言った。
「おい!ま--」要が呼び止める暇もなく要の意識は本日二度目の暗転を起こした。
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