恋の飛行船

8/41
前へ
/41ページ
次へ
恥ずかしながら、28才にもなってセックスはおろか… 女性のその部分を見た事もないのだ… 風俗に行けばいいのかもしれないけど… 友春はDVDを、カウンターに置いた。 いつもこの瞬間が恥ずかしいのだ。 若い女の子にDVDを渡す瞬間が… 「二枚で580円になります。」 ニッコリ笑う店員の顔も見れないのだ。 自分が思う程、相手は思ってないと思いつつ… ひたすら、下を向いてお金を払うのだ… 家に着くとティッシュを用意して、DVDを再生した。 その最中は画面の女の子をオカズに何回も何回も、天国にいるような気分になって幸せなのだが… 見終わり現実に戻って、ティッシュの山を見ると情けない気持ちでいっぱいになる… 「あー、天使のような女子高生いないかなぁ…」 後片付けをしながら呟いた… 次の日、いつもより早く目が覚めた。 あくびをしながら… 「たまには早く行ってみるか…」 友春はいつもより二本早い電車に乗り込んだ… いつもなら立ったままなのに今日は座席に座れた。 少しウトウトして気付いたら、いつの間にか混雑していた。 ふと目の前を見ると昨日DVDで見た女の子より可愛い女子高生が立っていた。 (こんな娘が彼女だったらなぁ…) と思いながらぼんやりしていたら、少し様子が変だった…
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

621人が本棚に入れています
本棚に追加