恋の飛行船

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恋の飛行船

   平日の昼下がり… 公園のベンチに寝そべり… 空を眺めている男がいた… (あの鳥、気持ちよさそうに飛んでるなぁ…) 男はカバンを枕に気持ちよさそうに空を眺めていた… (あの雲に乗れたらどんな気分だろう…) 男はタバコに火をつけた… ポッ ポッ ポッ ポッ 輪っかの煙りを作りながら遊んでいた… (そー言えば、田舎のばあちゃんから見合いの話が来てたなぁ…) ―友春、お前もそろそろ身ば固めんしゃい。 見合いの写真ば送るで、本腰いれるね。 婆の元気なうちに、嫁っ子見せっとね… 高校や大学の友人は軒並み結婚し… 取り残された感じだ… でも、でもでも、こんな俺でもいつか… 天使のような女の子が現れて… ないない💦💦 今の会社にいる限り… 男はタバコを吸い終えると立ち上がり、背伸びをした… そしてもう一度、雲を見た… (あの雲って…ふわふわ…飛んでるみたいに見えるけど…飛行船もあんな感じだったのかなぁ…) 何日か前に、飛行船が爆発した番組をテレビで見たのを思い出していた… 「俺もどこかに飛んで行きたいよ💦💦」 男は、ぽつりと言い残すと… 名残(ご)り惜しそうに公園から出ていった…
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