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ガラッ
今日は、一時間目が数学…
いつも通り、みんなに笑顔を見せる修司…あたしの方は向かない。
「次の問題は…井上、高橋、奈良、前に出て解いて」
あたしは前にも行かず、言った。
「先生、分かりません」
「そうか。じゃあ、斉藤…分かるか?」
「はい!」
あたしがダメなら、実紗子??
もぉ!!なんか、すごくムカツク!
「よし、3人共よくできたな!井上、テストも近いんだし、ちゃんと勉強しておく様に」
あたしは彼の方も見ず、その言葉を無視した。
周りはざわつき、一瞬だけあたしは注目を浴びた。
大人気の“高村先生”を無視する生徒なんていない。
みんな不思議そうだった。
「井上、後で職員室」
いつになく怒った表情の先生にみんなは驚き、余計にざわつく。
授業の終わりを告げるチャイムが鳴り、あたしは先生に呼び出された通り職員室に向かう。
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