霧の山の中で

続き

映画なんかでは車が落ちるときは、あちこちゴンゴンぶつかりながら、転がり落ちてゆく。

が、実際はこんなにも平和に落ちていくものなんだろうか…。

イヤ、かなりスピードが出ていたから、落下放物線が遠くまでいくのだ、と瞬間的に理解した。

昔やって忘れているはずの物理から、明瞭な答えを導きだすとは、完全に脳力が向上したに違いない。

現に、こんなにあれこれ考えたり思ったりしているのに、まだ落ちている途中だし、生きているのだから。