湖を取り除く物語

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昔むかしあるところに 六郎というかっこいい村人が おった。   六郎はなぜかっこいいかと言うと、毎日酒ばかりのんでいた。酒に酔っては畑をたがやし、そうかと思えば海に潜り貝をとり、唄をうたい太鼓をたたき踊った。前転はもちろんのこと、側転だってできた。 無駄なこともたくさん言い、大切な言葉も少し喋った。頭の回転はちょうどよく、心拍数も少なかった。   とにかく彼は 理想の男だった。
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