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「………動かないで。」
女性はそう言うと、光る指先をリシャールの額に押し付けた。
「………!?」
その行為に一瞬戸惑うリシャール。
だが……すぐに理解することになった。
「…………あ。」
女性が指を離し「もう良いでしょう。」と言うと同時に、身を翻して背を向ける。
「………リシャール?」
一連の流れに置いてきぼりを喰らった感を覚えるイリア。
―――しかし、女性はそんな事も意に介さずに部屋を後にした。
「それじゃあ、盟主の部屋で待ってるから。………早く来なさいよ。」
その言葉を残して―――。
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