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「魔族で助かったのは、こいつらだけか?」
ふと、脳裏に浮かぶ疑問。
「ううん。………300体は一緒に来たんじゃない?」
その疑問に、イリスが応える。
クロノがミストラルの力で強引に開いた時空転移陣。
その影響で発生した災害……時空乱流に巻き込まれ、彼等はこの世界に跳ばされた。
「………待たせたな。」
リシャールが説明を受けている最中、先程部屋に訪れていた魔族が場に現れる。
「盟主がお出でになられた。………集まってくれ。」
彼の背後から現れる3人の影。
1人は人間の女性。
リシャールに治癒魔法を施した女性。
1人は隻眼の老人。
その腕は邪な鱗で覆われ、見るからに魔族の腕だと認識出来る。
………そして、最後に現れた者。
「………ようやく揃ったか。」
他の誰よりも大柄な肉体を持ち、身から発される威圧感は、守護者の彼等の肌を逆撫でする。
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