第2節

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「魔族で助かったのは、こいつらだけか?」 ふと、脳裏に浮かぶ疑問。 「ううん。………300体は一緒に来たんじゃない?」 その疑問に、イリスが応える。 クロノがミストラルの力で強引に開いた時空転移陣。 その影響で発生した災害……時空乱流に巻き込まれ、彼等はこの世界に跳ばされた。 「………待たせたな。」 リシャールが説明を受けている最中、先程部屋に訪れていた魔族が場に現れる。 「盟主がお出でになられた。………集まってくれ。」 彼の背後から現れる3人の影。 1人は人間の女性。 リシャールに治癒魔法を施した女性。 1人は隻眼の老人。 その腕は邪な鱗で覆われ、見るからに魔族の腕だと認識出来る。 ………そして、最後に現れた者。 「………ようやく揃ったか。」 他の誰よりも大柄な肉体を持ち、身から発される威圧感は、守護者の彼等の肌を逆撫でする。  
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