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「………だが、それは正しいのかも知れない。それに気付かせてくれたのが、我の半身である彼であり―――」
「此処に居る、守護者達だ。」
昔、己の元から去った魔族。
その者が、今は己と同じ思いで目の前に立っている。
「………成る程な。」
2人の言葉を聞き、盟主は笑みを浮かべる。
やがて、盟主の視線は少年達に向けられ
「………感謝する。よく、アルトリウスの蛮行を止めてくれた。」
感謝の言葉が発せられた。
「なぁ、ジンバ。」
その中、カインは小声で傍らに立つ魔将軍に問を投げる。
「………あの座ってる魔族、誰だ?」
カインの言葉を耳にした守護者も、微かな反応を見せた後に顔を向ける。
誰もが『盟主』とだけ聞かされ、正体を知らされていない今、それは当然の行為だろう。
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