第2節

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「………そう言えば、まだ話して無かったな。」 守護者の挙動に応える、ゲヴェルとジンバ。 「あの方は、我々がまだ1つの魔界に居た時代に、全ての魔族を統べていた。」 魔将軍の声が届いていたのか、盟主は笑みを浮かべたままで傍観している。 「………全ての魔族の上に立つ存在。『魔王』ゼゼク……。それが、あの方だ。」 ゲヴェルが言い終えると同時に、彼等の視線が集中する。 アルトリウスを グロリアを ゲヴェルを ジンバをも、支配していた存在。 「………よく来た。竜の代弁者よ。―――歓迎するぞ。」 彼等が終始、身を震わせていた威圧感の意味。 それを理解する。 「………って事は―――」 「君達が束になっても、相手にならん程に強い。………敵対していないだけ、幸運だったな。」 守護者が苦戦した魔族とは、比較にならない実力者。 それが、目の前に座る者。  
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