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「馴れ馴れしくなんかして無いよ。………あの人達は、怪我して動けなかった私達を保護してくれたの。私も最初は警戒したけど……向こうからは全然敵意を感じなくて―――」
「………何か可笑しく無いか?魔族は俺達の敵だ。何の理由が有って保護なんかしてくれるんだよ!!」
「うぅ~、何て説明すれば良いのかなぁ。」
イリアは困った顔を浮かべながら、カーテンの閉まった窓際まで歩いていく。
「………とりあえず、その目で見た方が早いかもしれないね。」
シャッと気持ちの良い音が鳴り響き、カーテンが両方向にに開かれる。
「……うっ!?」
そこから差し込んだ日の光に、リシャールは思わず目を眩ませてしまう。
そんな眩しさを我慢し、ゆっくりと光の先を凝視するリシャール。
「…………。」
そこに見た風景に、少年は思わず言葉を失った。
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