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「………理解できた?」
イリアのその言葉に、リシャールは目を見開いたまま静かに首を振る。
「………余計に混乱した。」
リシャールが見たもの………それは、道行く住民の姿だった。
人間・魔族が争う事なく共に歩む、異様な光景。
街並みは平穏な人間社会の建物が立ち並び、空には翼を持った魔獣が鳥のように群を成して飛んでいく。
その街中の中心に聳え立つのは、魔界で見た魔城そのものだった。
完璧に、2つの文化が融合した世界。
1つの魔界と戦争を続けてきたリシャールには、到底考えられない世界である事は言うまでも無い。
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