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二人の間に沈黙がつづく。
春奈はゆうとの少し後ろを歩いている。
“なんやねん…罰ゲームどこまでやねん…”
ゆうとはちらちらと春奈を見ながら歩いている。
『…あのなぁ?』
『はいぃ!?』
“いきなり話しかけんなや!声変になってもーたやんけ!!”
『手紙の返事…聞かせてもらいたいんやけど…』
ピタッ…
ゆうとの歩みが止まる。
“はぁっ!?罰ゲームちゃうのん!?”
ゆうとの頭の中はぐちゃぐちゃに混乱している。
『あの…さ…』
振り向いて春奈の顔をみるとまた真っ赤になっている。
“なんや…ほんまかいな…あれ偽物やないんか…”
そう考えると急に恥ずかしくなって、ゆうとも顔が真っ赤になる。
“何てゆうたらええんやろ…こんなん俺はじめてや…あぁ~!!もうっ!!”
二人の間にまた沈黙がつづく。
『…やっぱあかん…』
『ええよっ!!!』
二人の声が同時にかぶる。
『今…なんて…?』
春奈が真っ赤な顔でゆうと顔を覗きこむ。
『…ええよっ!!お付き合いしても!!』
ゆうとは真っ赤な顔をして頭をぼりぼりかいた。
『ほんまに…?うれしっ…』
春奈はそうゆうとぽろぽろと涙をこぼした。
『はっ!?なっなに泣いてんねん!!』
ゆうとは春奈の涙を見てあからさまにおどおどしはじめた。
『ちがう…うち嬉しいねん♪』
そうゆうと春奈は泣きながら笑った。
“女って…なんやねん”
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