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僕は家に帰って、ベッドに沈み込んだ。
こんな喧嘩もろくにできない、見ることすらもできない僕がいるべき場所ではないことなんてわかっているけれど。辞めるのは、もっと嫌だった。
「信吾、いる?」
「信也…」
「疲れてるみたいだね、大丈夫?」
「どうにか」
大丈夫ではないけれど、信也には弱音なんて聞かれたくなかった。
信也は僕を気にかけてくれているようだけど、小さい頃から僕は弟に守られてばかりだったから。高校生になったら自分で頑張ろうって思っているからだ。
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