僕と硝子と転入生

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入学式の日。 生徒会長の僕は、祝辞を読んだ。前を見たら、信次と目が合う。   信次は凄い自信に満ち溢れていた。   入学式が終わって、僕は誰も来ない生徒会室で書類の整理をしていた。 他の副会長達は、滅多に来ないから。僕一人。   まぁ。この学校で彼等に生徒会の仕事を任せようなんて思っていない。 僕くらいでしょ、真面目に授業受けてるのなんて。無遅刻無欠席だもん、今まで。       ―――ガシャーン       毎年。 この時期はとくに、学校の硝子が割れる。   毎年のことながら、僕はついつい机の下に隠れてしまう。しかも、変な声を出しながら。         .
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