執事

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■Giselle■       優雅な貴族的青年。眼鏡着用。 外観は28歳。 夜の街にてダリア様に一目惚れ。雇って欲しいと願い出る。 男嫌いのダリア様が気まぐれで血を吸った事により半不死者になったが、吸血鬼ではなく未だ人間と変わり無い生活。   何故殺さず傍に置く気になったのか。それはハドリアを画いた画家に似ていたからと思われる。だがダリア様の記憶にはない。本能だろう。 もし、この者が画家ならば、吸血鬼とゆうことになる。それも、血族に見抜かれぬ程見事に人に化けた…。 だが、詳細はだれも知らない。 ただ彼は、ダリア様を愛して止まないようだ。     執事として日々勤め、ダリア様の血液以外の食事やワインを準備するのが毎日の喜び。 特にワインを好み、ワインセラーに一日中篭る事もある程。   そして哀しく成る程のマゾヒスト。 ダリア様の機嫌の悪い時には腹を裂かれる事も屡。それすらも幸福であり快感。 ダークグレイの瞳にはダリア様しか映っていない。 その姿は躾が行き届いたドーベルマンさながら。 ダリア様以外には靡かないのだ。   『愛しきダリア様…』   そう囁き跪づく姿は まるでマグダラの聖母に縋る赤子の様に無垢だ。image=82771454.jpg
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