プロローグ

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南が家に帰ろうと、ランドセルを持って教室を出ようとしたとき、奈未ちゃんが南を呼び止めた。 「南ちゃん、ドッペルゲンガーって知ってる?」 奈未ちゃんの顔は、見ていてとっても楽しそうで、これは絶対に、とっておきの情報をゲットしたんだって、南にはすぐに分かった。 「それなに?詳しく教えて!」 その後、南と奈未ちゃんは、母に怒られるくらいずっと話をして、そして南は家に帰った。 家に帰って母に怒られている間も、ずっと南はそのことばかり考えていて、母に 「ちゃんと聞いてるの?」 と怒られちゃったくらい。 でもねその話は凄く面白い話だったの! だから南は、次の日絶対に晃ちゃんや誠(せい)ちゃんに話そうってずっと思ってて、次の日の朝にすぐその話をしちゃったんだけど、今思えばそのせいで晃ちゃんは大変なことになっちゃったのかもしれない… でも南が思うに、晃ちゃんはちょっと泣き虫で弱い男の子だから、少し大変な思いをしたほうがいいのかも…。 これは南のせいじゃなくて、神様が与えた試練なんだ! だって男の子は強くないと女の子を守れないから、結婚するなら強い男がいいってお母さんが言ってたし。
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