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「だから、そんな小さい声じゃ、聞こえんって。もっと大きな声で言いなさい」
「女に振られましたっ!」
「あわわわわ、びっくりするじゃないか、そんな大きい声出して」
「…、だって、大きい声でって…」
「それにしても限度があるだろう…。見ろ、ばあさん、びっくりしてひっくり返っちまった。お~い、ばあさんや、大丈夫か?」
「動きませんね…、死んじゃいましたか?」
「縁起でもないことを…。おい、ばあさん」
「あ、動いた動いた、生きてら。ははは」
「人を動物園のパンダみたいに言うない…。ま、大丈夫だろ。で、何だって?」
「あれ?やっぱ、ボケてら」
「ボケちゃおらん!わかっとるよ。女に振られたんじゃな」
「わかってるんなら、聞き返さないで下さいよ、う~ん、イケズ」
「何だ、ずいぶん余裕じゃないか」
「そんなことないですよ、かなりヘコんでます」
「ふむ」
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