会うは別れの…

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「いいよいいよ、ほら、ズボンを上げなさい。君が男だってのは、わかってんだから」 「じゃあ、ヘンなこと言わないで下さいよ。一瞬、不安になったじゃありませんか。……。まてよ、ちょっと確かめて、と。あは、ありましたありました。へへ。丸いのが2つと、ビール瓶1本」 「見栄をはるんじゃないよ。ほらほら、パンツから手ぇ出して」 「見ます?」 「見たかないやい、そんなもの。いいかい、君は、なぜこの世の中に、男と女がいるか、考えてみたことがあるかね?」 「それは、そのう…。アレですよ・・・。うふ、いやぁねぇ、大家さんたら。…、エッチ!」 「あいたたたた、こいつめ、力いっぱいつねりおった。そういうことではない。さっきも言ったが、役割を分担するためじゃ。男が外に出て働き、女が家庭を守る。ま、そいつが正反対になっているところもあるようじゃが、それにしたってきちんと区別されておる。それぞれがそれぞれの役割を全うすることによって、家庭生活がうまくいくわけじゃね」 「ふーむ、なるほどなぁ」
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