episode4:汚れた血染めの『コトバ』

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今日も耳にした 事故 殺人 自殺 被害者には悲観的に 加害者には容赦なく 吐き出す言葉 僕にとっては どちらも 「クダラナイ ザレゴト」 何に悲しみ 哀れむ? 何に怒りを 覚える? そんな表情をしたって 結局 「スベテ ハ タニンゴト」 事故 それは不運な出来事 加害者が未熟だった 被害者がそれに 飲み込まれた 殺人 それも不運な事 理由なき者はいない それがどんなに 理不尽な理由でも 僕は そんな人間を見つめる 蔑みと嘲笑を浮かべて 哀れみ顔で 悲観な人生を語る 呆れ顔で 闇の心をえぐりだす 僕もいつか 消えるのだろう それは事故か 殺人か だけど…自殺は違う それはただの 自己満足の衝動 諦めと 逃げ道にしかならない そう… 僕は知っている 死にたくても死ねない人間を 僕は知っている 生きたくても生きられない人間を だから僕は… 代わりに血を流す 『コトバ』という汚れた鮮血を
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