甘い時間の始まりは

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「千佳ァ!!お茶―」 最上階の大きな部屋に通されて これまた大きな黒革のソファーにちょんと私は座っていた 私の向かい側には私とは逆にゆったりと座っている喜一さん そりゃそうか ここはどうやら『社長室』らしいし 言ってしまえば自分の部屋だもんね 「も―ッ!!私だって忙しいんですよ!!?」 そう言って部屋の奥から出てきたのは茶髪でお団子頭の女性 私より小さくて細くて..なんといっても可愛い 「嘘つけ!俺そんなに仕事回してねェよ」 「それは喜一さんがやったらの場合です!!」 ダンッと淹れたお茶を喜一さんの前に彼女は置いた 「みちる!紹介します..彼女は俺の部下で高橋千佳です」 「こんにちは!初めまして」 「..あ..初めまして!!」 お茶を私の前に置きながら千佳という女性はお辞儀をした 年上の人にこんな礼儀正しく挨拶されたのは初めてなので私は照れながらも同じように深々と頭を下げた
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