甘い時間の始まりは

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――カランカラン.. 「いらっしゃいませ..ッ喜一さん!」 「みちる」 喜一さんの姿を見つけ私が駆け寄ると喜一さんは笑って頭を撫でてくれた 「いつものでいいですか?」 「いつものでいいですよ」 『かしこまりました』と言って喜一さんをカウンター席に促しキッチンへ向かった 『いつもの』なんて会話に自然と口元が緩んでしまう 「愛しのダーリン来てんのかな?」 「にゃぃ!!?」 耳元でイタズラに囁いたのは愛さんだった 「も―ッ!びっくりしたじゃないですかァ!!」 「..とか言って笑ってんじゃん」 ..バレてる 喜一さんにもこんなだらしない顔見られたのかな 「そうそう💡今日のオススメってなんだっけ」 「スイートポテトパイです!」 「了解」 そろそろ秋だしやっぱり季節感は大事にしなきゃね そう思いながら私は盛り付けした
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