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...ふと、視線を感じた
キョロキョロと見渡すとカウンター席に座っている喜一さんと目があった
喜一さんは私と目があうと少しだけ微笑んだ
「...ッ///」
恥ずかしさから私はパッと目をそらした
...がすぐに気がついた
喜一さんはいつもあの席に座っていて
ケーキの盛り付けをしている私を見ていたのではないかと
『俺はケーキを作っているみちるが好きです』
彼はあの時そう言った
作っていることは知っているだろうが実際作って見せたことはない
ならば彼はあの席で私を見ていたことになる
「...なんてね...//」
自惚れもいいとこだ
まさか一目惚れした相手も自分を見ていてくれた...なんて
妄想も甚だしい
けれど心の中でそうであればいいと願う自分がいたりする
一体私はどれだけ喜一さんを好きなのか..
自分で自分のベタ惚れ具合にびっくりだ
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