甘い時間の始まりは

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「これは一体...?」 「見ての通り婚姻届ですけど?」 これは..夢? 私は自分の頬を思いっきりつねった ...痛い 「冗談なんかじゃないですよ?」 その様子を見て喜一さんは紙を指さした 指さされたところを見ればちゃんと喜一さんの名前や住所など必要事項が書かれていた 実印まで押されている ...本気だ 「いや..あの喜一さん?私達付き合って1週間です..よ??」 「知ってます」 動揺する私に喜一さんは表情ひとつ変えずにこたえた 「あの..なんと言いましょうか...」 「嫌ですか?」 「...そういう問題じゃなくて..」 私は16歳だし喜一さんは..何歳か知らないけど確実に大人だから法的には問題はない だから問題はそこじゃない 「もちろんみちるのご両親にも後日挨拶に伺いますよ?」 互いの両親から了承が得られれば世間的に問題はない だから問題はそこじゃない 問題は『付き合って1週間』ってことだ
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