АМ6:00

4/5
前へ
/328ページ
次へ
空はいつものように真っ黒だ。 そんな真っ黒な空には太陽が1つあるだけ。 その太陽は凄まじい光を放つ。 それと同時に丁度いい気温になるように熱も発している。 快適な気温に調節してくれる太陽。 太陽らしくない太陽。 人体に何の悪影響も及ばない。この太陽はこの街の役割をきっちり果たしている。 俺はそんな太陽が嫌いだ。 それを作った奴らも、それを認めている奴らも。 物心ついた時はこんな太陽じゃなかったような気がする。 そうだ。ほんのり覚えている。 暖かくて優しくてそれでいて日差しの強い太陽。 力強い太陽。 昔はその太陽の下にいたんだ。
/328ページ

最初のコメントを投稿しよう!

210人が本棚に入れています
本棚に追加