[夢時]

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[夢時]

 疲れ果て座り込んだ僕に眠気が襲いかかってきた。 何とかそれをはねよけようと壺の縁に手を置き、思いっきり頭を突っ込んだ。  すると!どうした事だろう、壺の中に吸い込まれ奥へと沈んでいく。 だが、何故だか力が入らない。本来なら苦しくてたまらないはず…なのに何も感じず、強制的と言っていいほど、深い眠りに墜ちていった。  頭にひんやりとした感覚がきて、僕は目を覚ました。 ゆっくり体を起こし辺りを見渡すとどこかで観たような景色が広がっていた。  のどかな雰囲気に犬や子供がはしゃぎ、商いをする者、話し込んでいたり、買い物などをしている物。少し離れた所では畑を耕しているような者までいた。  僕が居たのは、そんな村の外れにある納屋のような家の横に凛と佇む木の下に横たわって居たらしい。
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