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ばたんっと勢いよく扉を閉め、しっかしと施錠した。
「たくっ…」
季里阿は帰る前に亀裂を直すと約束した。
が、その間に出てきた鬼を相手してほしいと言われたのだ。
「あんな妖出す時は責任を持ってだせっつぅの!」
滅ぼすために来たのだから、別に責任もないのだが。
「巍椏には悪いけど、義手を早く作ってもらわないとなぁ」
ぶつくさ言いながら、次の部屋に向かう。
「陽飛」
「ん?」
と振り向いた瞬間、頬に痛みを感じた。
「い゙だだ!!あひな!ちぎれふっちぎれふ!」
网菜が右頬をおもいっきりちみぎってきた。
「病み上がりが!あれほど動くなと言ったのに!!」
陽飛はこっそりとベッドから抜け出してきたのだ。
「お前が昨日、季里阿達に会ってこいって言っただろうが!!」
「それとこれとは別だ!まだ熱が下がったばかりだぞ!」
「もう治ったって…!」
「油断大敵!!」
「ぎゃあああ!!」
しばらく、二人の言い争いが続いた。
寝ている怪我人にとってはいい迷惑だ。
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