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あれから、六日経った。
陽飛は冷や汗だらだらで固いベッドに寝ていた。
ここは医務室の手術室。
「やっぱ手術って痛い?」
色々準備をしている豐に話しかける。
「私が改良した麻酔は打ちますから大丈夫です。ですが、意識ははっきりしてるでしょうね~」
豐は注射器を持って、陽飛に近付く。
恐ろしいったらありゃしない。
「そんなに怖がらなくてもいいです。神経と機械を繋げるだけですから。………まぁ、軽くミスったとは聞こえるかもしれないけど」
ぼそっと呟いた巍椏がそぉと目をそらした。
「いやぁあぁ!!」
「煩いです。縛りますよ?!!」
顋が薔薇で陽飛の体を縛り付けた。
「もう縛ってるし!棘痛いし!!」
「さっ、静かにしてください。暴れると余計に痛くなりますよ」
豐が注射器を陽飛の左肩に射した。
「っ…」
すると、頭がぼぅとしてきた。
左半身の感覚が無くなっていく。だが、意識ははっきりしてる。
「豐の薬は効き目が早いね」
「切れるのも早いんで、早いとこ終わらせましょう」
三人はメスや管を持ち、陽飛の義手装着の手術を始めた。
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