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陽飛は黒剣を地面に突き刺した。
「阻縛!」
周りにいた鬼達を絡めとる。
そして、白剣を大きく振りかぶった。
「天雷昇!!!」
ざくっと地面に刺さった瞬間、地面がぱぁと光り、一本の巨大な柱を造った。
捕えられていた鬼が大量に消滅する。
それでも、まだ沢山いる。
「畜生、どんだけ出てきやがるんだ…!」
[陽飛、後ろ!]
肩を掴んできた鬼を霊力で吹っ飛ばす。
「ぃ゙」
足に痛みが走る。
殺ったと思っていた鬼が、足首に爪を食い込ましていた。
隙が出来た陽飛に鬼が一斉に畳み掛けてくる。
爪や牙が体中に食い込む。
「ぁあああ!!」
陽飛は叫びながら霊力とオーラと雷を放出した。
鬼が怯んだのを見て、素早く切り裂く。
「はああぁあ!!!」
鬼の間を駆け抜け、双剣を休まずに振るう。
李无はそんな陽飛を見て、少し危機感を覚えた。
【陽飛!熱くなりすぎや!!もっと冷静に…!】
しかし、その声は届かない。
[暴れすぎて、限度を忘れてるねぇ…]
髏雨は呑気に言った。
【これじゃあ、無駄な体力を使うだけや…!】
現に、戦い方にムラが出来てきた陽飛の皮膚には切り傷が増えていく一方だ。
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