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そう。
祭りが終わった瞬間から
次の祭りが始まる。
もう3年目。
最後の年や…。
ある日、家のお使いで
寿司屋に寿司の出前を
頼みに行く。
すると
2年目の時の団長と
副団長が
二人で飲んでいた
そう、
走り込みをさせてくれ
と頭を下げた相手である。
「おーちょっとこっち来いよ」
大きな存在に呼ばれ
ビビりながら向かう。
「何しに来たん?」
「出前頼みに来ました」
「そんなんやぁ、ちょっと横座れよ」
「団長の横になんか恐れ多くて座れないです…」
「もう団長ちゃうやんけ(笑)」
そして祭りの話になる
「女の青年団なくなってごめんな…」
「いや、あたし達のせいですから…」
「違うんやで。俺ら、団長の年になったら、男だけで青年団やりたいって決めてたねん
」
「……」
「おまえらが走り込み一緒にしたいって言うてきた時はびっくりしたよ。
そこまで、祭りに熱い女らやと思ってなかったし、
おまえら位熱い女、初めて見たわ」
「…」
「よかったょ。お前らと曳けて。ほんまによかったわ。みんなに伝えといてな。次もええ祭りにせえよ」
うれしさのあまり、
何も言葉が見つからず
泣きながら
話を聞いていた。
アタシはその事を
みんなに話す。
みんなもその話を聞き
泣いていた。
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