青年団に入る…

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祭りが終わって らくさく。 ずっと憧れやった人に 「隣おいでょ」 呼ばれる。 うれしかった…。 彼女がいるのは知ってたけど、 そんな至近距離で 初めて見た顔は もう祭りモードではなくなり 優しい顔に戻っていた。 そんな一時も終わり、 帰る時間。 車持ちの上の人に みんな送ってもらった。 憧れの人に 「車乗りよ」 かなりビビる… でも少しだけの2人の 時間…。 うれしかった。 しばらくして 家に帰宅し、 寝ようとした頃、 チャイムが鳴る。 同じ年の青年団に入っていた 友達のお母さん。 ちょっと切れ気味で 「うちの子知らん?帰って来てないねん…」 アタシは憧れの人と2人で いた為、 いなくなった事にも 気付かなかった。 みんなに電話して 確認してみた…。 「○○くんと、どっかいったでぇ」 同級生と、どこかに消えたらしい…。 目の前にいる友達の お母さんには 正直に言うしかなかった。 後で聞いた話、 そのお母さんは 団長にかなり文句を 言うたらしい。 青年団のしつけが なっていない…と。 アタシ達は それを聞いて切れた 勝手な事して… 「青年団に迷惑かけるな」 口々に文句を言うた後で 一人が、 「でも止められなかったアタシ達にも責任はある」 一人がそう言うと 静まり帰った。 そして… 祭りが終わり 初めての寄り合い。 新しい団長が近付いてくる。 「青年団、女、なくそうと思うねん」 アタシ達は言葉がでなかった。 「アタシら酔ったりしたから?」 「あんまり、寄り合いで役に立てへんかったから?」 「友達のお母さんが団長に文句言うたから?」 みんな同じ事を 考えていた。 でもそれを口にする事は 誰一人できず 無言でいるだけやった 「寄り合いはなくなるけど、祭りは曳いてくれていいから」 その言葉が またアタシ達を 寂しさのどん底に 突き落とす。 そんな事もあってか、 次の祭りも 曳きたいという者は 新団では15人程いた 同級生が 7人にまで減った。 勉強の為… 彼氏の為… もうしんどいから… みんな様々やった。 正直、そんなんやったら 「端から曳くなや!」 って思ったけど、 それにより 本当に祭りが好きな 7人だけが残り その7人は 団結力を増し 今まで以上に 仲良くなった。
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