第一章

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いつもここで目が覚める。 確かに顔を見上げたはずなのに、起きると忘れてしまう。   「…さん。鈴木さん」 遠くから聞こえる高い声。 わたしを呼んでいる。   もう少し見たいのに……。   わたしは仕方なく目をあけた。 「ちょっと。聞いてるの?」 顔をあげると、眼鏡をかけたきれいな顔があった。   ……誰だっけ?   眠い目を擦り、もう一度きれいな顔を見る。
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