面影

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父が死んだ。 末期ガンと宣告されてから 父も俺もいつかくる日の準備をしていたのか その日が来てから今に至るまで穏やかな気持ちでいる。 母を5歳の時に亡くしそれからは父と二人暮らし。 大学まで行かせてもらい 不自由を感じたことのない生活。父に感謝はしている。 ただどことなく 壁を感じ 心底心を通わせたという実感はない。 一人で摂る食事。 仕事で忙しい父との思い出は いつかに行った阪神対巨人戦。 感情を表に出さない父が一喜一憂する姿が印象的だ。 そんな父が遺した遺品を整理する。
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