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「995、996、997、998、999、…1000!!あぁ終わった~。」
そう叫ぶとクリスはそのまま地面に倒れこんだ。愛用の剣も主人に従うように倒れる。
「何やってんのよ。アンタまたサボってんの?いい加減、魔法の勉強したらどうなのよ!」
地面に倒れこんでいるクリスに苛立ちを表したのは、【サラ=コフィン】だった。
サラは桃色の長髪で、高度な魔法を持っている。一方、クリスの容姿は、金色の好青年をイメージさせる髪型だ。
「俺だって一応魔力の勉強はしてるさ。ただ勉強ばっかしてると身体がうずくんだよねぇ。」
クリスはそう言うなり体を起こした。
その頭をすかさずサラは分厚い魔術書で殴った。
「アンタ、それだから学園最低魔法使いなのよ。一体何のためにこの学校に入ったわけ?ほんと信じられない!」
サラの機嫌は見て分かる通りだった。
サラが言う通り、クリスはリゼルの落ちこぼれ魔法使いなのだ。本人曰く、高度な魔法使い=天才というわけでは無いらしい。
しかしそのように考える人は果たしてこの学園にはどれくらいいるのだろうか……。
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