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出会い
――その日。
僕――シュヴァーリは、依頼(まあ、生活の為にやってる仕事で、平たく言えば便利屋だ)を受けて、『リゼール』という木を取りに森へやってきた。
――だが、困ったことに迷った。普段ならそんなことはないのだが、中々リゼールが見つからず、森の奥に行きすぎてしまったのだ。
「まずいな……食べ物もあんまり無いし」
というか、水もあまり残っていない。もともと長時間森にいるつもりじゃなかったから当然ではあるが。
――困ったな。
弱りながら辺りを見渡していると、おかしなものが目に入った気がする。
「……館?」
立ち止まってそっちを見ると、確かに館が見える。
「誰か、住んでるのかな?」
食料とか分けてもらえれば良いけど、などと考えながら、僕はそこへ足を運んだ。
――そうして僕は、彼女と出会ったんだ。
もろくて、はかなくて……けれど、一目で僕を引き付けた徒花のような少女――ミツハに、僕は、出逢ってしまったんだ。
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