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訓練区
第四銃火器模擬戦闘室
正方形の形に区切られたこの真っ白い部屋の真ん中に1人で佇む守。
その手には……否、両手には拳銃が。
守は拳銃を同時に二丁握っていた。
《…守、聞こえるか?》
無線に華里奈からの連絡が入る。
「…ああ。始めてくれ。」
《了解。…行くぞ!》
ビィィィィ!!!
アラームが部屋中に鳴り響く。
刹那。
ガコン!
「ッ!」
ダァン!!
一瞬。
本当に一瞬の出来事。
背後に射撃訓練で使用されている物と同じ人型のターゲットが床から姿を現し、守が即座に振り返り右手の拳銃の銃口をそれに向けた。
そして、引き金を引く。
弾丸はターゲットに描かれた人型の頭部ど真ん中を撃ち抜いた。
振り向くと同時に発砲したにも関わらずの正確な射撃。
ガコン!ガコン!ガコン!
ダァン!!ダァン!!ダァン!!
次々と床や壁から飛び出すターゲットを次々と的確に撃ち抜いていく。
右手の拳銃を左肩越しに、左手の拳銃を正面に、更に右手の拳銃を背後に…休む間もなく動かしては、撃つ。
初めは両腕でも勝つ事の出来なかった拳銃の反動も、今では片手で充分耐えられる。
ガコン!ガコン!ガコン!ガコン!
6月から12月。1年の2分の1という長期間の訓練を経て得た成果だ。
ダダァン!!ダダァン!!
第四銃火器模擬戦闘管理室
「…凄いものね。彼の成長は。」
驚嘆の声を漏らすジョディ。
防弾ガラス越しに設置されたこの部屋から守の姿を見守る華里奈と訓練区最高責任者のオカマ、ジョディの姿が。
たった半年で拳銃を…それも二丁同時にこんなにも、まるで己の手足のように使いこなしている。
こんな事、普通では有り得ない。
……才能という奴か。
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