6ヶ月後

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ガコン!ガコン!ガコン!ガコン! ダァン!!ダダァン!!ダダァン!!……… ビィィィィ!! 幾つ撃ち抜いただろうか。 天井に現れたターゲット目掛けて発砲し、命中。 終了を意味するアラームが鳴り響いた。 「………ふぅ…。」 拳銃を降ろし、無線を口元へと運ぶ守。 「どうだった?結構良かったと思ったけど……。」 《……全20個のターゲットの内17個命中………まあまあ、というべきだな。》 「うへ…まだ取りこぼしあったのかよ…。自信あったのになぁ…!」 《過信は己を滅ぼすぞ。……まあいい、少し休め。》 「おう。」 守は拳銃を二丁とも部屋の出入口付近に置いてある台に戻し、部屋を出た。 拳銃やマシンガン、ショットガンなど…銃火器には様々な種類がある。 その中でどれが自分に最適かを見極める事が重要要素の1つなのだ。 そして守が見付け出したバトルスタイルは………二丁拳銃。 通常の一丁と比較すれば難易度は高いが素早く全包囲を狙い撃つ事ができる。これは普通の戦闘員にも難しい芸当らしい。 「守!」 その時、翔が手をぶんぶん振りながら笑顔で走り寄って来た。 「翔!」 「さっきの見てたよー!またまた腕上がってるねー!」 「そうか?一度もパーフェクトに終わった事ないし…。」 「二丁拳銃は難しいからねー。上出来じゃないのー?俺なんかショットガンが精一杯だよー。」 「ま、まあな…ははは…。」 実は二丁拳銃以外は全て最低レベルの実力だったという事は口が裂けても言えない。ちなみに、このようなケースは極稀らしい。 「今からお休みでしょー?どうせなら上の休憩所行かないー?」
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