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「あなたは……一体何をしてるんですか…?」
「ん?何故そんな事を聞くんだ?椎羅木君。」
「気になるからに決まってるだろ…。」
「そんな事を聞いたら君は確実に殺さなければならなくなるよ。」
「始めから殺さないつもりはないんだろ?」
阿嘉欺は生かしては返さないと確かに言っていた。だが、理由も知らずにただ殺されるというのは我慢ならない。
「ふむ。まあ良いかな。教えてやろう。」
芝崎は床に座った。
「私達は……そうだな、簡単に言えば…マフィアかな。」
「マフィア…?」
「そう言ってもピンと来ないかな?言い換えれば暴力的犯罪組織だね。まあ、私達はその一部のメンバーに過ぎないが。」
「芝崎さん、良いのですか?」
阿嘉欺が少々控え目に口を挟んだ。
「構わないさ。」
「ちょっと…待て…。なんでマフィアのあんたらが教師なんか…?」
と、守。
「ある目的のためさ。マフィアがあるという事は、それに対抗する組織がある。それを潰す準備を内密に進めるために私達は教師のフリをした。……まさか奴らも教師がマフィアの一員だとは思わないだろうしな。」
「……マジかよ…。」
「マジさ。だが一つ問題が発生した。」
芝崎はそう言って武谷を睨んだ。
「武谷君……何故裏切った…。君のせいで残りは私と阿嘉欺君だけになってしまった。大きな損害だよ。」
「それは良かったわ。」
芝崎は武谷の言葉に怒りを覚えたのか更に鋭い目付きで武谷を睨んだ。
「……話は終わりだよ。」
「………!」
守は芝崎が拳銃をポケットから取り出すのを見た。
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