6ヶ月後

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そして、試験当日 50グループに分かれた全196名の訓練生が本部の中心に位置する大広間に集結していた。 この日のために厳しい訓練を積んで来た訓練生。その表情からは緊張や焦りばかりが見て取れた。 その中には守と夏美の姿も。 「すっげぇ緊張するな…。こんなの高校受験以来だ…。」 「大丈夫だよ!リラックス、リラックス!」 夏美はこう言っているがリラックスなどとても出来る状態ではない。 こういう場合は手の平に3回「人」って書いて…。 「やっほー!今日は頑張ろーねー!」 その時背後から翔が駆け寄って来た。その更に後ろには、明彦が。 「うん!頑張ろ!明彦君も!」 あの時の口喧嘩など無かったかのように振る舞う夏美。仲間との間に溝を作ったままにしておきたくないのだ。 「…ああ。」 明彦も余計な事は言わなかった。 「そういえば華里奈は?まだ来てないのか?」 「そーみたいだねー。また迷っちゃったかなー。……あ、そうそう。華里奈からこれ渡すように頼まれてたんだー。」 翔はポケットから折り畳まれた紙を取り出し、守へ手渡した。 「何だこれ?」 「試験のルールみたいなもんかなー。必ず読んどいてー。」
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