戦闘員資格試験

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守達は廊下を静かに迅速に駆け抜け、訓練区へ繋がるエレベーターへと向かっていた。 途中で幾つもの脱落した訓練生のグループを見かけ、試験の過酷さを改めて実感する。 十字路を直進し、エレベーター乗り場へ差し掛かった、その時。 「…華里奈!上!」 「なっ…!」 エレベーターの整備のために天井に作られた出入口から3人の人影が飛び降り、3人同時に華里奈目掛けてそれぞれが所持する銃火器を叩き込んだ。 ガキィッ!! 華里奈は咄嗟に竹刀を両手に構え、3つの銃火器を全て受け止める。 「ぅあッ……く…!」 だが3対1の力比べではどちらが勝るかは考えずともわかる。華里奈は徐々に押されていた。 「華里奈ちゃん!」 「くそッ!」 守と夏美はほぼ同時に拳銃を向け、発砲。戦闘員と思しき3人は咄嗟に華里奈から離れた。 「あ、あんたらは…!」 その3人の正体を確認した時、守に妙な寒気が駆け巡った。 「不意打ち失敗…やるじゃないの。」 「華里奈ちゃんから潰しちゃおうと思ったのに!アタシ達を怒らせたら後悔す・る・わ・よ!」 「…うふふ…。」 OKAMAブラザーズ!!!(ジョディ、セレナ、キョウコの通り名。) 「あんたらも戦闘員だったのかよ!?」 色んな意味で焦りを覚え、拳銃を構える守。 「アタシ達が戦闘員で何かご不満?…さぁ、覚悟しなさい!!」
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