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「セレナとキョウコはあの子達を!…華里奈ちゃん、行くわよ!」
ジョディは拳銃を片手に華里奈目掛けて走り出した。
「近付くな!女もどきが!」
竹刀を両手に構え、立ちはだかる。
「女もどき…ですってぇ!?」
ジョディは左手で拳銃を構え、引き金を引いた。
しかしゴム弾は狙いを僅かに逸れ壁へと命中。華里奈は紙一重で回避した。
無論、撃ち出されたゴム弾を見切ったわけではない。引き金が引かれる直前の銃口の向きから弾道を先読みしたのだ。
刀という近接攻撃型の武器を扱う者にとって、この回避方法は必要不可欠。そうでもしなくては銃に勝てるわけがない。
「逃がさない!」
ダァン!!ダァン!!
続けさまに2発。しかし同様に間一髪で回避される。
すると華里奈は大きく跳躍した。
壁に両足を付け、重力に引かれるより早く再度跳躍。ジョディ目掛けて一直線に飛び掛かる。
まさか壁を踏み台にするとは思いもしなかったのだろう。慌てて発砲するが、外してしまった。
「くたばれ…ッ!」
勢いに身を任せ、竹刀をジョディの顔面目掛けて振る。
だがジョディは瞬時に姿勢を低くし、竹刀の一撃を避けた。
「チッ…!」
舌打ちをしながら着地する華里奈。そして、着地と同時に振り返り…
バシィッ!!
「がっ…!」
一本。背中へ竹刀を叩き込んだ。
「…他愛もない。」
「へッ……俺の完敗だぜ…。」
「……………ん?」
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